
近年、教育現場では学力だけでなく、子どもの意欲や自己理解といった非認知能力が注目されています。今回はその中でも、協働性について紹介します。協働性とは、周りの人と力を合わせ、共通の目標に向かって取り組む力のことです。
学校生活では、一人ではできないことに取り組む場面が多くあります。その中で、それぞれの役割を担いながら協力することで、物事は前に進んでいきます。
例えば、文化祭の準備。飾り付けをする人、道具を運ぶ人、料理を用意する人など、一人ひとりが役割を持ちながら進めていきます。それぞれの力が合わさることで、一人では実現できなかったものが形になっていきます。
協働性は、ただ一緒に作業することではなく、互いの役割や考えを尊重しながら関わる中で育っていきます。自分の役割を果たすこと、そして必要なときに支え合うことが、より良い結果につながります。
協働性を育てるための一工夫
子どもの協働性を育てるためには、役割や関わりに目を向けることが大切です。
例えば、「どんな役割をしていたの?」と振り返る、「助けてもらってどうだった?」と気づきを促す、「みんなでできたね」と協力の価値を言葉にする、といった関わりが、協働する力を育てます。
一人で頑張るだけでなく、周りと関わりながら取り組む経験が、これからの社会で必要な力につながっていきます。
なお、本コラムで取り上げてきた11の非認知能力については、このお知らせページのカテゴリー「非認知能力とは?」よりバックナンバーをご覧頂けます。子どもたちが「気づく楽しさ」を感じられるように、挿絵にも少し遊び心を入れています(^^;
まとめに
これまで、本コラムでは非認知能力について、さまざまな観点から紹介してきました。
メタ認知やセルフコントロール、協働性といった力は、日々の関わりの中で育まれるものであり、現場の実践の中でその重要性が実感されているところだと思います。
一方で、これらの力は目に見えにくく、「どう見取るか」「どう共有するか」という点において、難しさを感じる場面も少なくありません。特に、学校や学年をまたいだときに、捉え方や関わり方に違いが生じやすい領域でもあります。
こうした中で近年は、個々の実践を大切にしながらも、学校単位、さらには自治体単位で共通の視点を持つことの重要性が意識されるようになってきました。施策として取り組む場合には、その変化をどのように捉えるのか、どのように継続的に見ていくのか、また保護者や議会にどのように説明していくのかといった、説明可能性や継続的な比較の視点も求められます。
その一つの方法として、一定の基準に基づいて子どもたちの状態を把握するための枠組みや、検査の活用についても検討される場面が増えてきています。
こうした取り組みは、いきなり大きく導入するのではなく、複数の自治体・学校において試行的に活用されながら、段階的に知見の整理が進められている状況です。
非認知能力は、見えにくいからこそ、扱い方によって大きな差が生まれる領域です。
個々の気づきを、組織としての力へ。
その橋渡しをどのように設計していくかが、これからのテーマとなっていくのかもしれません。
また、一部の自治体・学校においては、段階的な活用を通じた検証が進められています。昨年度よりご協力いただいている非認知能力検査のモニターの活用状況についても、本ページにて随時整理・掲載してまいります。
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